人間関係のポイント【対人関係療法】
こんにちは、ゆうです!
今回は、認知行動療法に続いて、対人関係療法という心理療法を勉強したので、紹介しようと思います。
対人関係療法は、その名のとおり、対人関係を重視する心理療法です。
対人関係はストレスの原因になると同時に、ストレスによって作られる心の状態が、さらにまた対人関係を歪ませる元になります。
うつ病を悪化、再発させないために、対人関係を適切にしていくことが求められます。
いくつかポイントを絞って紹介していこうと思います。
1.「重要な他者」は配偶者
対人関係には、次の通り優先順位が高い順に次の3つのパターンがあり、心の健康のためには、親密度が高いほど対人関係を良好に保つよう努力しなければなりません。
そして、真ん中の最も重要な他者である「重要な他者」で、主に配偶者、恋人、親、親友などになります。
この「重要な他者」、つまりあなたのキーパーソンを、既婚者の方は迷わず「配偶者」とすることとされています。
一方で、職場の人間関係など第3層の人ならば、状況によっては、関係の改善に努めるよりも、相手の言動に鈍感になる、という戦略の方が楽です。
自分の人生を圧迫しているかのような感覚があっても、所詮はその程度の人なのだ、と思うのです。
その上で、簡単に改善できることはした方が良いですが、そうでなければ、関係の改善に努めるよりも相手の言動に鈍感になろう、と気持ちを切り替えた方が楽です。
2.対人関係療法の4つのテーマ
対人関係療法では、問題を、主に次の四つのテーマに分類しています。
・大切な人を失った時
・相手とのズレに悩むとき
・変化にうまく適応できない時
・親しい人間関係を作れない、あるいは維持できない時
対人関係療法では、対象者を4つのテーマのどれかに分類し、治療を進めます。
今回は、「相手とのズレに悩むとき」、「変化にうまく適応できない時」について紹介します。
3.相手とのズレに悩むとき。
自分が相手にこうあってほしい、と期待することと、相手が自分がこうしたい、と希望することにズレがあると、それはストレスになります。
この解消にあたっては、次のプロセスを踏むことが重要です。
(1) 自分と相手にどんなズレがあるか考え、それを明らかにする。
(2) ズレが修正可能か、ズレが大きく別れるか、ズレの段階を図る。
(3)-1 相手への期待を見直す
(3)-2 手紙にするなどコミュニケーションの方法を変える
(3)-3 離別する
4.変化にうまく適応できない時。
環境の変化により、あなたの役割は変化します。
役割の変化をうまく乗り越えるには、古い役割と新しい役割それぞれのプラス面とマイナス面をバランスよく見ていくことが必要です。
人間の社会的役割というのは、何も職場や家庭に限ったものではありません。
できるだけ視野を広く持つことによって、同じ変化でも前向きに受け止められると思います。
新たな対人関係、別の対人関係の枠組みに注目することで、役割の変化を乗り越えるハードルを低くすることができるのです。
5.まとめ
対人関係療法については、次の書籍がおすすめです。
冒頭にお話ししたように、対人関係はストレスの原因になると同時に、ストレスによって作られる心の状態が、さらにまた対人関係を歪ませる元になります。
一方で、対人関係は、活力の源泉でもあります。
薬物療法、運動療法とあわせ、このような心理療法を組み合わせることで、うつ病を回復していくことができると思います。
ぜひ参考にしていただければと思います。