ゆうのうつ病絵日記

うつ病になってしまった、40歳のおじさんの悪戦苦闘の日記です。

うつ病患者の幸福論3

こんにちは、ゆうです!

 

前回に引き続き、幸福論に関する書籍を、うつ病患者の視点から読んでいこうと思います。

 

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今回は「THE THREE HAPPINESS 精神科医が見つけた3つの幸福 樺沢紫苑著」を紹介したいと思います。

 

 

★書籍の概要

1.この書籍の目的

精神科医である筆者が書いた、実用書として最も現実的、具体的な「幸せになるための実践的ガイド」であり、「もっともわかりやすい幸せの本」

 

2.幸福とは?

「幸福とは何か?」→脳内物質であるドーパミンセロトニンオキシトシンが十分に分泌されている状態。

セロトニン的幸福:心と体の健康。

オキシトシン的幸福:つながりと愛の幸福。

ドーパミン的幸福:お金、成功、達成、富、        

名誉、地位の幸福。

 

3.幸福の優先順位

セロトニン的幸福→オキシトシン的幸福→ドーパミン的幸福。

セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福が基礎であり、それ無しでドーパミンを追い求めると不幸になる。

 

4.3つの幸福のイメージ

セロトニン的幸福:「爽やか」「リラックス」

オキシトシン的幸福:「つながりによる安心感」

ドーパミン的幸福:「成功」「達成感」

ドーパミンは「もっともっと」の物質。同じ刺激で満足できない。依存症となる。

 

5.幸せの4つの性質

(1)幸せはここにある。「BE」の幸福と、「DO」の幸福。セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は、そこに「ある」=「BE」の幸福。ドーパミン的幸福は、行動や努力の幸福、「する」=「DO」の幸福。

(2)幸福は「結果」ではない、「プロセス」にある。階段を昇った先(「未来」)ではなく、階段の一段一段、つまり「今ここ」に幸福はある。

(3)幸せは劣化する―「減る幸福」、「減らない幸福」。ドーパミン的幸福(年収、仕事の成果など)は逓減する。セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福は逓減しづらい。

(4)「幸福の掛け算」で全ての幸福が手に入る。お金を得たら感謝するというように、「ドーパミン」に「オキシトシン」、あるいは「セロトニン」を掛け算し、「逓減しやすい幸福」を「いつまでも続く幸福」に変える。

 

6.幸福のための実践

今回は具体的実践は割愛。興味をお持ちの方は本書籍をご覧ください。

 

★ゆうの視点

前回は幸福に対する統計学的アプローチだとすれば、今回は幸福に対する脳科学的アプローチです。

この書籍を読んだ、ゆうの感想ですが、「ドーパミン的幸福」あるいは「DO」の幸福などの概念は非常に人生にとって示唆に富むもので感銘を受けました。

というのも、僕が今までは目指してきたものが「ドーパミン的幸福」であり、ないがしろにしてきたのが「セロトニン的幸福」、「オキシトシン的幸福」だったからです。

今までは僕は、仕事の成果を追い求め、それを周囲の優秀な友人と比較してきました。あるいは、社会からも走らされてきたのかもしれません。

このことで、うつ病になり、セロトニンを始めとする脳内物質が出なくなり、「セロトニン的幸福」を失いました。

家族を顧みなかったのも、「オキシトシン的幸福」に気づかなかったからであると思いました。

 

うつ病はこれら脳内物質がでなくなる病気です。

うつ病患者としての僕の視点から、脳内物質を人並み、人並み以上に分泌し、幸福になっていくためには、セロトニン的幸福」を最優先とし、「オキシトシン的幸福」を大事に、「ドーパミン的幸福」を追い求めるストレスを回避する、このように暮らしていくべきだと思いました。

うつ病の治療を3つの幸福と置き換えると、「セロトニン的幸福」は薬物療法、日光浴、健康な食事・運動・睡眠。一般的なうつ病治療の延長線上にあるのではないかと思います。

オキシトシン的幸福」は家族や友人、職場との関係性の改善、つまり対人関係療法を参考に、取り組んで行くべきだと思いました。

 

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ドーパミン的幸福」は、あえて目指さないほうが良いと思います。なぜなら、うつ病患者は成功を成功と思わない、完璧主義やネガティブ思考に陥りがちだからです。

なので、周囲と比較しない、できない自分を責めない、など認知行動療法の認知の歪みを治す試みが、ストレスを回避する参考となるでしょう。

 

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このような治療の先に3つの幸福があるのだと思います。

 

最後に、本書で最も強く思ったことが、今ある幸せの気づきです。

とかく「幸福」というと、他の幸福論でもそうですが、目指すべきもの、つまり「DO」の幸福を考えてしまいますが、今ここにある「BE」の幸福が大事であることに気付かされました。

今ここにある健康、つながり、これを取り戻し、これに感謝する生活、これこそ幸福なのだと思います。

 

また、本書はドーパミン的幸福を否定していませんし、取り扱いに気をつけつつ、目指すものとしていますが、お金や地位、名誉などのドーパミン的幸福については足ることを知る、それが大事だと思いました。

 

次回も引き続き、幸福論をうつ病患者としての視点から紹介していこうと思いますので、よろしくお願いします。